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シェリル・ノーム】について
製作者 TOM

 アニメからスタートし、劇場版まで製作されたマクロスF(フロンティア)。
 上映館がとんでもなく少ないにも関わらず、空前のヒットと話題をもたらしました。
 私も劇場に足を運びましたが、恥ずかしながら完結編では涙の出っ放しでした。
 
 今回の素体は劇場版前編の「マクロスF〜イツワリノウタヒメ」から
 バンプレストのスペシャルクオリティフィギュア、『シェリル・ノーム』です。
 些細なきっかけで立ち寄ったゲーセンで獲得した商品です。
 現在取り掛かっている別件の製作作品の合間に、暇つぶしに手直ししたものです。

 作品自体の素体は非常に良く出来ております。
 ただ、残念なのは塗装ですべてを台無しにしており、フィギュアの命である顔がまるで別人です。
 とはいえ、スクリーンでの表情は時に大人であり、時に無邪気でありの様々な表情が観られます。
 今回はその顔を全面的に修正しました。
 まず、前髪の一体成型部分を力ずくで引っぺがして見事に無残な姿にします。
 目の塗装はナイフで削ったり書き足したりして調整しました。
 鼻の下が上唇と一体化されていたので、鼻の穴の周辺をナイフで加工、上唇から独立させました。
 口の上部もナイフで造形を修正し上唇の形を強調。。
 恐ろしく適当に描かれた眉毛は、ふたえ線と共に完全に削り落とし新たに筆書き。
 前髪を再び接着した後、不自然に見える継ぎ目をパテ埋めし、
 もともと前髪だけ色合いが違うミスをグラデーション塗装し直して緩和。
 更に髪の毛の所々に色を足して濃淡を強調。
 テカテカ塗装の髪の毛を艶消しスプレーで落ち着かせ、
 塗り直した瞳をツヤありクリアーで筆塗りしてウルウル瞳に。
 爪を蛍光ピンクに塗り直してツヤありクリアーを上塗り、一際目立たせます。
 胸元の肌色が異様に赤すぎるのをナイフで塗装を削るようにして薄めホワイトを少々乗せて調整。
 また、他の肌も場所によって色合いがバラバラなのを白もしくはピンクを乗せて肌の統一性をもたせました。
 一番苦労したのは口(の中)。
 口の中にある小さな歯はあまり目立たないように造形してあるのですが、
 どことなく直線的で不自然に思えますのでもっとアールをつけてバランスの良い形に歯を造形し直し。
 唇を薄いピンクに塗り直してからこれまた艶々に上塗り。
 まったく飾り映えのしない黒色のベースにシェリルのサインを蛍光ピンクで筆書き。
 合計正味4時間。 お手軽カスタムの割には見違えるような仕上がりになりました。
 最後の写真が修整前と修整後の比較写真です。
 観る角度によっていろんな表情を表すこのフィギュアは手を加えることによって随分変身したものです。
 女性フィギュアってすごい。